【アーチェリー】風のなかでも当てる5つのコツとポイントを解説
こんにちは、ケロクマです。
- 風が吹くと点数が落ちる
- 矢が風に流される
- 風の読み方がそもそもわからない
- 風が強い試合は嫌い…。
など、風に対する苦手意識や、風のせいで点数が上がらない!と悩んでいませんか?練習や試合で風が強かったり、天気が雨のときってありますよね。
私も風には相当悩まされてきました。しかし、風が吹くと周りも点数が落ちるので、風の中で当てることができれば試合で勝てるので、チャンスです。
そこで今回は『風のなかでも点数を出す5つのコツとポイント』をお伝えします!
【今回の記事を読むメリット】
- 風の中でも点数を出す方法がわかる
- 風の試合を味方にすることができる
- 風の対策方法がわかる
風上を狙って射つこと=エイムオフ
アーチェリーでは、風や雨によって矢が流される方向に合わせて狙う場所を変えることを専門用語で『エイムオフ』といいます。
風上(風が吹き始めている方向)を狙って射つことですね。
例えば、右から左に風が吹いているとき、真ん中を狙うと風に乗って矢は左へと流れてしまいます。
しかし、風の吹き始めである右側(風上)を狙って射つと、風に流されることを利用して当てることができます。
これが、エイムオフをするということです。
エイムオフのコツ5選
エイムオフを成功させるためのコツは5つ。
- エイムオフしたところに向かってフォロースルー
- 風の特徴(読み方)を知る
- 風別の対応策を知る
- 思っているよりも大きめに狙う
- 立ち位置別の対策
それぞれ解説していきますね。
エイムオフしたところに向かってフォロースルー
エイムオフ中は、『狙っているところが10点だと思い、そこに当てるつもりでフォロースルー』します。
エイムオフしているところからズレないようにするコツは3つ。
- セットの時点でエイムオフの場所を決める
- エイムオフの場所を決めたら射ち終わるまで変えない
- 狙っている場所を10点だと思う
セットの時点でエイムオフの場所を大体決めておくと、エイムオフをする場所の迷いもなくなりますし、最後のフォロースルーで狙っている場所からズレにくくなります。
風の特徴を知る
エイムオフを成功させるためには、風の特徴を知ることが重要です。
風には主に5つの特徴があります。
- 向かい風
- 追い風
- 右、もしくは左から吹く
- 強くなったり、弱くなったり
- シューティングで吹く、的前で吹く
etc…
基本は上の5つですが、実際は向かい風が吹いている中で右から左に吹くなど組み合わさっていることが多いです。
風への対応策を知る
2つ目で風の特徴についてお話ししました。
【風の5つの特徴】
- 向かい風
- 追い風
- 右、もしくは左から吹く
- 強くなったり、弱くなったり
- シューティングで吹く、的前で吹く
ここではそれぞれの対策方法について解説していきますね。
向かい風は、前から(的側)から吹いている風のことです。
向かい風が吹くと、矢はダウンします。理由は、風で矢が押さえつけられてしまうからですね。
対策は2つ。
- 上を狙う
- 風が止むのを待つ
サイトを動かして外してしまうことを防ぐためにも「上を狙う」か「風が止むのを待つ」のどちらかで対策しましょう。
こういう場合はどうする?
- 風が止む気配がない→上を狙う
- タイマーの残り時間が少ない→上を狙う
- 右もしくは左からも風がある→風上を狙いつつ、上を狙う
【追い風とは?】
シューティングから的に向かって吹く風のこと
特徴:矢が風に乗って上にいく。向かい風とは真逆
対策:風が止むのを待つ
仮に止まなくてもよっぽど強い風でない限りめちゃくちゃアップするということはありません。
基本エイムオフではサイトを動かすことをオススメしていませんが、時間がない中で1点でも高い点数を射つことを考えるとイレギュラーなときは仕方ありません。
その時の状況に合わせ、臨機応変に対応しましょう。
【左右の風】
風の中で一番多いパターン。左右の風がない試合はレア。
【左右から吹く風の王道パターン】
- 同じ方向から吹き続ける場合
- 途中で吹く方向が変わる(右から左だったのが左から右になる)
- 向かい風とセットで吹く
【基本の対策】
風の強さに合わせて風が吹いてきている方向(風上)を狙って射つ。
この左右の風は、途中で吹く方向が変わる場合があります…。これが出てくると厄介です。
【風の特徴】
- 狙っている最中に変わる
- 1本ごと、もしくはエンドごとに変わる
- エイムオフすると決めた後に方向が変わる
かなり気まぐれです。
それぞれの対応としては、
- 狙っている最中に変わる場合:時間がないならそのまま射つ、一旦引き戻しす
- 1本ごと、エンドごとに変わる場合
- 射つ前に風を見る(的前の旗)
- 1本ごとなら射つタイミングで狙う場所を決める
- エンドごとなら、そのエンド内は同じ場所でエイムオフする
3.エイムオフすると決めた後に方向が変わる場合:射つ前なら狙う場所を変えて射つ
基本は風上なので、まずは左右どちらが風上なのかをその時の状況に合わせて風を読みましょう。
風は「強く吹いたら次はだんだん弱くなる、そしてまた強くなる…」というのを繰り返しています。
中には、「ずっと風が強くて止む気配が一切ない」なんてこともあります…。一番やっかいなタイプです…。
風の特徴を活用して、
- 風が弱くなりそうだなぁという段階でセット。
- 弱くなってきたらセットアップしアンカーまで持っていく
- 風がそのまま弱いならさっさと射ってしまう
の3ステップで射ちましょう。
これもよくある風のパターンです。
特に、的前とシューティングの両方で吹いているとなるとどうやって射てばいいのか悩みますよね。
【それぞれで分かれている場合】
- 的前はエイムオフで対応
- シューティングは止むのを待つ
【的前とシューティングで吹いている場合】
シューティングの風が止むのを待つ。
的前はエイムオフで対応できますが、シューティングは押し手がブレブレになったり、弓も風で揺れるため安定せず射ちづらいです。
団体戦や個人トーナメント戦などで時間がない時を除き、シューティングの風は基本は止むのを待ちましょう。
大きめに狙う
エイムオフは大きめに狙いましょう。
なぜ、エイムオフを大きめにするのか?
それは、「エイムオフしたのに流されて点数が下がることを防ぐため」です。
例:右から左に風が吹いており、7点にエイムオフしようかなと考えています。しかし、風がかなり強く7点でエイムオフしても流されるかもという状態です。
1、右の7点にそのままエイムオフした場合:矢が風に流され左の7点まで流れる。
2、7点では甘いかもと思い、6点にエイムオフした場合:左の8点で止まる
例のように、エイムオフの範囲を小さく見積もってしまうと、予想よりも風に流され、点数が下がってしまうこともあります。
これがもし団体戦であと1点多かったら優勝だったのに…。と考えるとめちゃくちゃ悔しくありませんか?
こういう状態を防ぐためにもエイムオフは大きめにするようにしましょう。
立ち位置での風対策
試合に行くと、A、C立ち、B、D立ちのどちらかになりますよね。しかも、立ちは決められていて試合当日まで分からないなんてことも。
結論をいえば、風上にいるならいつも通り、風下にいるならいつもより大きめにエイムオフします。
今回はA、C立ちの場合で解説しますが、B,D立ちはA,C立ちの逆と考えてもらえれば大丈夫です。
- A,C立ちの場合:的の左から射つ立ち位置。(B,D立ちは右から)
- 左から右の風:風上に立っているため対応しやすい。
- 右から左の風:風下になるため、普通にエイムオフしても右からの風に流される。
※風上に向かって射つ=向かい風に向かって射っているのと同じなので矢がダウンしやすい
- 対策:いつもより大きめにエイムオフをする。(いつも7点なら6点にするなど)
風の強さによっても多少変わりますが風下にいる=風に流されやすい&ダウンしやすい状態には変わりありません。風下から当てるためには「いつもより大きめにエイムオフ」しないと余裕で流されます。
これを聞くと、「もしいつもより大きめにエイムオフしてもあまり流されずに風上に射ってしまう可能性もあるよね?」と疑問を持つかもしれませんね。
もちろん、エイムオフを大きくしたからと言って必ずしも流されないなんてことはないですし、むしろエイムオフをした場所にそのまま行ってしまうということもあります。
それならいつも通りにやる方がいいのでは?
と思うかもしれませんが、いつも通りに射って流されるのと、風上でそのまま射つのとどちらがいいでしょうか?
もし、いつも通りに射って流されてしまったら、もう1本射ってエイムオフする場所を探さないといけません。
しかし、大きめにエイムオフをして風上で止まるなら
- 「いつも通りのエイムオフでいけそうだな」とわかり、自信を持って射てる
- エイムオフする場所に悩んだり迷ったりすることがなくなる
風下の立ちになってしまったときは「いつもより大きめにエイムオフ」をしましょう。
ケロクマが実践していたエイムオフ
ここからはケロクマが実践していたエイムオフ方法と風の試合で注意していたことをご紹介します。
ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
- 8点、7点という点数でエイムオフをする
- サイトは基本動かさない
- シューティングで風が吹くときは待つ。
- セットの時点からエイムオフポイントを決める
- フォロースルーはエイムオフポイントを意識。
- 早く射つこと
それぞれ解説していきますね。
8点、7点という点数でエイムオフをする
点数でエイムオフをすると言うのは、右の赤にエイムオフではなく、「右の8点にエイムオフ」というように点数を決めてエイムオフすることです。
しかし、最初からこれができたわけではありません。
最初は右の赤、左の青など範囲を大きくしてエイムオフしていました。
ただ、これだと同じ赤の範囲でも9点に近いのか、6点に近いのかで誤差が出てしまいます。
なので、この誤差をなくすために8点、7点を狙うというように練習しました。また、8点、7点という細かいところまで調整するよりかは範囲として捉えて射っていました。
細かく狙ってしまうと、エイムオフしているところに射たないと…!と自分を追い込みかねないので、範囲として狙っていました。
サイトは基本動かさない
ケロクマは、風のある試合では基本サイトを動かしません。
理由は3つ。
- 動かすと、風に流されたのか自分のミスなのかがわからなくなる
- 風が止んだときにサイトを元に戻さないといけない
- 風の強さに合わせてサイトを変えないといけない
風の中でサイトを動かし、何が良くて何が悪いのかがわからなくなり、迷うことが一番怖いからです。
試合で迷いが出ると、修正しようと焦り、結果として点数が落ちます。これを防ぐためにサイトは動かさずにエイムオフをして風の試合は乗り切ります。
知り合いで風の試合ではサイトを動かして合わせるという人もいました。
シューティングで風が吹くときの対策
シューティングで風が吹くときは、基本は止むのを待ちます。
時間がない時や、団体戦の時は待っていると時間が無くなるため射つようにしていました。
射つ場合はシューティングの風と的前の風を考え、本来なら8点のエイムオフでいいところを7点にするなどでいつもより大きめにエイムオフをしていました。
理由は、シューティングで吹いているときは手元(押し手)が揺れるので思ったように狙うのが難しく、押し手が流れる=エイムオフの意味がなくなるからです。
そのため、いつもより大きくエイムオフをすることで対応していました。
セットの時点でエイムオフポイントを決める
セットの時点でどこにエイムオフをするのかを決めて射っていました。
そんなこと当たり前だよ!って言うのはわかります。しかし、ちゃんと決めておかないと、試合で迷いが出てくるんですよね。
【もし、セットの時点で決めていないと…】
やっぱり真ん中を狙おうなどとセットアップの最中に迷いがでたり、結局どこにエイムオフしたらいいんだっけ?という迷いに…。
対策:迷いをなくすためにどこにエイムオフするのかを決めていた。
一旦引き戻すかそのまま射つかのどちらかで、基本はそのまま射っていました。
というのも、セットの時点で風が弱くなっていたとしても、打つときに風が吹いてくる可能性もあるからです。これを考えるとセットの時点ですでにエイムオフをしており、そのまま射っても大きく外れることはないので、そのままでした。
引き戻すとその分体力も消耗しますし、リズムも崩れます。なので、アンカーに持ってきたらよっぽどのことがない限り引き戻さない精神で射っていました。
フォロースルーはエイムオフした場所に向かってする
これは特に意識していました。エイムオフをする中で一番と言っても過言ではないです。
実際にやってみるとわかるのですが、射った瞬間にエイムオフした場所からズレると、矢はズレてしまった方向に飛んでいきます。
射った瞬間に狙いが変わる=ハンドルの向きが変わる=外れるといった具合です。特に最後のフォロースルーでズレてしまえばアウトです。
そのため、エイムオフをしている時は、エイムオフしている場所が10点だと思ってリリース、フォロースルーをしていました。
これができるだけでもかなり変わるので、もしエイムオフしているのになぜか流されてしまう…。なら一度確認してみましょう。
早く射つこと
風の試合では早く射つことを意識していました。
風がある試合は、シューティングに残れば残るほど射つタイミングを掴むのが難しくなっていきます。また、時間も迫ってくるため精神的にも焦りが出てきます。
風の試合は「いかに風が弱いときに早く射って当てられるか」が勝負です。同じ時間内でも爆風の中射つのと、風が弱いときに射つでは全然状況が違います。
まとめ
今回は「風の中でも点数を出す5つのコツ」についてお話ししてきました。エイムオフは狙う練習をしておかないと試合で急にできるというものではありません。
そのため、
- 8点や7点を狙って射つ練習
- 風の中で射ち、自分のエイムオフするところを決めておく
- 風を読む練習をする
が重要になります。なので普段から練習をし、試合で点数が出せる準備をしておきましょう。
試合で想定されることを練習でやっておくと、試合でも落ち着いて射つことができます。もし、エイムオフの記事に需要がありそうなら練習方法も紹介していこうと思います。
それでは、また次回ブログで!
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