【アーチェリー】クリッカーが切れない5つの原因と解決方法をやさしく解説
こんにちは、ケロクマです。
- アンカーに入っても引き戻しばかりしてしまう
- 伸びても伸びてもクリッカーが切れない
- どうしたらクリッカーが切れるようになるのかがわからない
- 楽にクリッカーを切れるようになりたい
- 試合になるとクリッカーが全然切れずに結局力づくで射ってる…
など、クリッカーが切れずに悩んでいますよね。私も現役時代、どうやったら毎回同じようにしかも、楽にクリッカーが切れるのか悩みながら練習していました。
クリッカーは射つタイミングを毎回同じにしてくれる反面、クリッカーをコントロールできるか否かで天と地ほどの差が開きます。クリッカーさえコントロール出来るようになれば当たるといっても過言ではありません。それくらいクリッカーは当たりに大きく影響します。
そして、クリッカーを楽にスムーズに切るには、あなたが今なぜクリッカーが切れないのか原因を知ることが大切です。
そこで今回は、「クリッカーが切れない5つの原因と解決方法」を解説します。
【今回の記事を読むメリット】
- クリッカーが切れない悩みから解放されて楽に射てるようになる
- クリッカーが切れなかった原因がわかる
- 引き戻しがなくなり、自分のタイミングで射てるようになる
大前提:クリッカー位置が合っていること
クリッカーを切るためには、切れない5つの原因より先にクリッカーの位置がそもそも合っているかを確認しましょう。
クリッカーはあくまでも毎回同じタイミングで射てるようにするための道具にすぎません。
適正な位置にクリッカーを合わせる方法
クリッカーを合わせる時は近射で見てもらいながら合わせます。
- クリッカーをつけずに近射(本来の位置を知るため)
- アンカーに入った時の矢の位置を教えてもらう
- 2の位置にクリッカーを合わせる(アンカー時に残り1mm〜2mmの位置)
- 新しく決まったクリッカーの位置で近射して慣れる
※見てもらえる人がいない場合は、背中側から動画を撮って確認します。
【注意点】
- クリッカーに合わせずに自分の射形で射つこと
- アンカーに入る前に切れても一旦無視する
- 必ず誰かにクリッカーの位置を見てもらう
近射でクリッカー位置を調整する理由は、アンカーに入る前にクリッカーが切れて射ってしまったとしても安全だからです。距離で同じことをすると、どこに飛ぶかわからないため、必ず近射で調整しましょう。
【クリッカーに射形を合わせるデメリット】
- 引き込みが甘くなる
- 射形が小さくなる
- 無理な射ち方をして肩などを痛める
繰り返しになりますが、クリッカーはあくまでも毎回同じタイミングで射てるようにするための道具にすぎません。自分の射形に合わせることがクリッカーをコントロールするためにも大切です。
クリッカーが切れない5つの原因
クリッカー位置が合っていることを前提に、クリッカーが切れない原因をと解決方法を解説します。
【クリッカーが切れない5つの原因】
- 伸びが止まる
- 顔が迎えにいく
- 疲労
- 一方通行に伸びれていない
- 押し手からクリッカーを切ろうとしている
伸びが止まっている
アンカー後のエイミングで引き手での伸びが止まると、矢が動かないためクリッカーが切れません。
アンカー後は狙いもつけつつ、ドローイングの延長で伸び続けることが大切。クリッカーが切れるのを待っているだけではクリッカーは切れません。
解決方法
解決方法は主に3つ。
- アンカー後は小さく小さく引き続ける
- 限られた時間内に射つ練習をする
- 1、2、3、ポン!とリズムを数えて射つ
アンカー後は小さく引き続ける
アンカー後はドローイングと同じスピードで引き続けるのではなく、小さく伸びることを意識します。
小さく伸びるとクリッカーを伸びているなかで自然に切ることができるため、ミスが出にくくなります。
限られた時間内に射つ練習をする
意識だけでは難しい場合は、限られた時間内に射つ練習をしましょう。
【やり方】
- タイマーを20秒にセット
- タイマーがスタートと同時に時間内に1本射つ
- 矢をつがえるために5秒ほど時間をとり、1と2を繰り返す。
もし、筋トレのタイマーアプリを使用する場合は次のように設定します。
- 休憩:10秒
- トレーニング時間:20秒
- セット数:6
これなら1人でもスマホさえあれば練習できますね。
【注意点】
- テキトーに射ったり、雑に射たない
- アンカーに入っても伸びることを意識する
- 時間内に射つことを意識する
多少強引な練習方法ですが、テキトーに射ったり雑に射つと意味がないので、いつもあなたが射っている射形でやるように意識しましょう。
1、2、3、ポン!とリズムを数えて射つ
伸びが止まる原因にアンカー後に何も考えずクリッカーが切れるのを待っていることがあります。
カウントしてリズムを取ると、毎回同じタイミングでクリッカーが切れるため、射形にも一定性が生まれます。
3で切れない場合はMAX5までカウントしてもOK。それ以上は長すぎるため、引き戻しましょう。
顔が迎えにいく
続けてクリッカーが切れない原因に多いのが、アンカーに入る直前に顔が前に迎えにいくこと。
【顔が迎えにいく3つの原因️】
- アンカーに入る直前にクリッカーが切れるのが怖い
- 疲れてくると顔が迎えにいく
- クリッカー位置が前にありすぎる
これら3つの原因を治す前に、あなたの顔がどれくらい動いてクリッカーが切れなくなっているのかを感覚的に知ることが大切です。大体顔が動いているときは本人は気付いていないことが多いです。
なので、動いている感覚を知るために近射で次の練習をします。
【現状、顔がどれくらい動いているのかを知る】
- 近射で頭を抑えてもらいながら射つ
- 動画を撮って、顔がどれくらい動いているのか見る
- 近射でアンカーに入る前にクリッカーが切れてもいいから射つ
まずは近射で頭を抑えてもらい、どれくらい動いているのかを知りましょう。動いている感覚を知った後、さらに動画を撮って確認するとよりわかりやすいです。
どれくらい顔が動いているのかがわかったら、続けて近射で頭を抑えてもらったまま射ちます。このとき、クリッカーがアンカーに入る前に切れた場合は、クリッカーを内側に入れ、クリッカー位置を調整します。
アンカーに入る直前にクリッカーが切れるのが怖い
あなたは、
- アンカーに入る前にクリッカーが切れるのが怖い
- クリッカーが切れてそのまま射ってしまったらどうしよう…。
などの恐怖心がありますよね。
私も同じような経験があります。これがひどくなると射つこと自体が怖くなってしまい、ターゲットパニックにもなります。
すると、どれくらい矢が残っているかわかるため、安心してアンカーまで引き込むことができますよね。
アンカーに入る前に切れるのが怖いと思うのは、クリッカーが切れるまで矢がどれくらい残っているかわからないから。ですが、矢の残り具合が分かれば目で確認しながら引けるため、安心感があります。
クリッカー位置が前にありすぎる
本来はもっと奥まで引き込めるのにクリッカー位置が前にありすぎるせいで引き込みがしっかりできず、顔が動いて合わせている可能性があります。
その場合は、クリッカー位置の見直しをすると治るため、先に解説したクリッカー位置の適正な合わせ方をご覧ください。
疲れてくると顔が迎えにいく
疲れてくると顔が迎えにいく場合は、引くのがキツくなった分、顔が動いてカバーしようとしているから。しかし、疲れてきた時こそしっかり引き込まないと余計にクリッカーは切れません。
疲労
たくさん射ったり、試合の後半になると疲れてきてクリッカーが切れない…という経験はありますよね。ですが、試合では疲れていても最後まで射ち続けないとダメですよね。
疲れているときに起こりがちなことと対処方法をお伝えします。
【疲れてくると起こりがちなこと】
- アンカー位置が手前になる
- 引き込みが甘くなる
疲れてくると引き込むのがキツくなるため、引き手を先にアンカーにつけようとしがちです。しかし、引き手を先にアンカーにつけると、本来の位置よりも手前でアンカーにつけてしまうため、余計にクリッカーが切れません。
なので、疲れてきた時こそまずはしっかり引き込むことを意識しましょう。引き込みさえできればアンカー後は少し伸びるだけでクリッカーは切れてくれます。
一方通行に伸びれていない
クリッカーは基本的に一方通行に伸びて切ります。しかし、引き手が戻るなどで一方通行に伸びれていないと矢先が前後に動くのでクリッカーがなかなか切れません。
一度矢が戻ると戻った分を引かないとクリッカーは切れません。そのため、クリッカーを切るのがかなりキツくなり、力づくで切ってミスしやすいです。
解決方法:引きを止めない。伸び続ける。
矢が戻らないようにするには、アンカー後は後ろに(一方通行に)伸び続ける意識をすること。
つまり、引き続けることが大切です。矢が戻る=引き手が戻っている状態。
この場合は、引き手の筋力不足や疲労が原因のこともあります。疲れてくると弓を引き続けるのがキツくなるため、矢が前後に動きやすいです。
引き手の筋力不足が原因の場合は、
- 弓トレなどのトレーニングをする
- ポンドを落とす
などで対処しましょう。
押し手からクリッカーを切ろうとしている
クリッカーを押し手だけで頑張って切ろうとすると、ヒジが突っ張ってきてクリッカーが切れずに固まってしまいます。
基本的にセットアップで押し手の肩を決めた後は押し手の肩を中心に引き手で処理します。(ドローイング時から押し手の肩を中心に引く)
つまり、押し手で切ろうとするとすでに決まり切っている分を無理やり押し出すことになるため、ヒジなどに力が入ってクリッカーが切れないのです。
解決方法:引き手でクリッカーを切る
なので、押し手でクリッカーを切るのではなく、引き手で伸びてクリッカーを切ること。
おまけ:ケロクマがクリッカーを切れるようになるまでやったこと
最後に、おまけとして私がどのようにしてクリッカーが切れるようになったのかお伝えします。
クリッカーが切れなかった原因
クリッカーが切れるようになるまでの原因を挙げるとざっとこんな感じです。今回解説していない引き手のヒジが上がるなどの射形の要素もあります。※別記事にて解説します。
- 顔がむかえにいく(アンカーに入る時に前に動く)
- 背中が締まる(肩甲骨が寄る)位置まで引けていなかった
- 引き手の肘があがっていた(アンカーをつける時に引き手の肘を上げていた)
- アンカーの位置が変わるときがあった
特に顔が迎えにいくクセが治らず、高校3年間は再発を繰り返していました。また、当時は引き手のヒジが今よりも高く、肩甲骨が上がっていたため、引き込みが甘いままで射っていました。
なので、伸びる感覚というか引き込む感覚がイマイチしっくりこなかったですね。
クリッカーが切れるようにやった3つのこと
そこで、高校から大学2年の冬まで約5年かけてクリッカーがスムーズに切れるようになりました。
- アンカーの位置を変えた
- 引き手の肘が下がる位置まで引くようにした
- 顔が動かないようにクリッカーを中に入れた
一番大きいのは、アンカーの位置を変えたこと。アンカーの位置を変えたら残りの2つも一緒に変わりました。
今まではセンターアンカーでしたが、2つ目の引き手のヒジが下がる位置まで引くようにすると、自動的にサイドアンカーに。アンカーの場所がようやく固定されてその位置でクリッカーを決めました。
今まではセンターアンカーで引き込めているときとそうでない時の差が激しく、その分クリッカーも切れたり切れなかったりでした。
しかし、しっかり引き込んだ位置でクリッカーが切れるようにしたらクリッカーの悩みは一瞬でなくなりました。
それ以来クリッカーで悩むことがなく、点数も上がり、射つのも楽になりました。
最後に:伸びてたら勝手に切れる状態がゴール。
ここまでクリッカーが切れない原因と解決方法を解説しました。
もっと細かく見ていけば今回紹介した5つ以外にもたくさん原因はあります。しかし、すべて書いているとキリがないため、今回はよくある5つを解説しました。
クリッカーは毎回一定に射てる道具で便利な反面、扱うのが難しいです。しかし、扱うことができれば間違いなく今よりも当たります。
そして、最終ゴールはクリッカーを切るのではなく伸びていたら勝手に切れる状態になること。
クリッカーを切ろうとしているうちは余計な力が入ったりしてミスが出ますが、伸びていたら勝手に切れるレベルになると、もはや”切る”という意識ではなく”伸びる”意識だけで射てます。
最終ゴールに達するまでは、他の要素もたくさんありますが、当ブログを読みつつ練習していきましょう!
それでは、また次回ブログにて。
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