【アーチェリー】押し手が負ける5つの原因と治し方を徹底解説
こんにちは、ケロクマです。
- 押し手が負けてきてクリッカーがきれない…。
- 試合の後半で押し手が負けてくる
- 押し手が負けてくるのを直したいけど、どうやって修正したらいいかわからない
など、押し手が負けてきたり、どうやって治せばいいのかわからず悩んでいませんか?
実は押し手が負ける原因は主に3つあります。特に初心者は、筋力不足で肩から弓を上げてしまい、押し手の肩が負けてくることが多いです。もちろん、筋力不足以外にも押し手の肩が負ける原因はあります。
そこで今回は『押し手が負ける3つの原因と負けないためのコツ』をお伝えします!
【今回の記事を読むメリット】
- 押し手が負けなくなる
- 押し手が安定する
- 不動の押し手を手に入れることができる
押し手が負けてくる原因は3つ
押し手が負けてくる主な原因は3つあります。
- 押し手の筋力不足
- 押し手側の肩甲骨が上がっている
- 弓を肩から上げている
押し手の筋力不足
押し手が負けてくる原因で一番多いのが、『押し手の筋力不足』です。押し手が弓の重さに耐えられない原因は主に3つ。
【押し手が弓の重さに耐えられない原因】
- 重たい弓を使っている
- スタビライザーが長い
- ウエイトの付けすぎ
この場合、筋トレをするか弓のセッティングを変えるかのどちらかになります。押し手が弓の重さに負けてしまうのは、その重さをコントロールできるだけの筋力がないということです。
もし、弓の重さは変えたくない!変えられない!という場合は、筋トレをして弓の重さに耐えられる押し手を作っていきましょう。
弓のセッティングを変える
もし、弓のセッティングを変える場合は、次の3つの方法があります。
- 軽い弓に変える(例えばGMXからCXTに変えるなど)
- スタビライザーの長さを短いものにしてみる
- ウエイトの量を減らす
一番やりやすいのは、ウエイトの量を減らすこと。
それ以外の方法は、周りで弓やスタビを持っていたり、借りれる場合はできますが、なかなかそうはいかないですよね。
なので、まずはウエイト量を減らして押し手が弓の重さに耐えられるようにセッティングを変えることをオススメします。
押し手側の肩甲骨があがっている
押し手側の肩甲骨が上がっていると肩甲骨が背中によってきます。すると、腕が上がり押し手で弓を支える(押す)ことができず負けてきます。肩甲骨が背中によってきたり、腕が上がってしまうのは身体の構造上仕方のないことです。
弓を肩から上げている
初心者に多いのが、肩から弓をあげてしまい、押し手の肩が負けてしまうことです。普段の生活で、肩を上げずに腕をあげることはしないので、難しいですよね。
肩から弓を上げないようにするためには、筋トレも必要ですが、肩から腕を上げない練習することが一番大切です。
押し手が負けない3つの練習方法
押し手が負けない練習方法は主に3つ。
- 筋トレ
- 肩を上げずに弓を持ち上げる練習
- 押し手の肩の位置を確認する
筋トレ
押し手が次の3パターンのどれかに当てはまる場合は筋力不足が原因です。
- 弓の重さに耐えきれず押し手が負けてくる
- 肩から弓を持ち上げてしまう
- 肩甲骨が上ってくる(負けてくる)
この3つのうち、どれか1つにでも当てはまる場合は次に紹介する3つの筋トレをしましょう。しかも、押し手の筋トレをすると次のメリットが得られます。
【筋トレをすると得られる3つのメリット】
- 押し手の肩が負けてこなくなる
- 押し手の肩から弓を持ち上げなくなる
- 押し手で弓を支えられるようになる
サイドプランク
サイドプランクは押し手の筋力アップに一番効果がある筋トレです。なぜなら、弓を支えるときに使う筋肉を効果的に鍛えられるから。
押し手の筋トレで迷ったらとりあえずサイドプランクでOKなくらい使えます。
【やり方】
- 押し手側の手を床につけ、腕を伸ばし、身体を支えます。
- 1の状態を30秒〜1分キープします。
- 反対側も同じように鍛えます。
【コツと注意】
- 手は肩の真下に置く
- 反対側の腕は伸ばしていなくても大丈夫
- 肩が痛いなど、腕を伸ばせない場合は肘をついてOK
反対側も鍛える理由は、筋肉の左右バランスを取るため。片方だけ鍛えると鍛えていない側が弱くなり、筋肉のバランスが崩れてしまいます。
筋肉の左右バランスが崩れると、押し手もしくは引き手のどちらかが強くなり過ぎてしまい、押し引きのバランスにも影響します。
弓トレ
- 素引き
- 押し手プッシュ
- アンカーにつけて少し戻す
素引き
【やり方】
- いつも射っている射形でセット〜アンカリングまで持っていきます。
- アンカーにつけたら3秒キープし、セットの状態に戻ります。
- 1〜2を1回として7回繰り返します。
セット数:7回1セットとし、2〜4セット繰り返します。
素引きで注意することは3つ。
- 必ずどこか狙うこと
- いつも射っている射形ですること
- 最初は2セットからで、慣れたら増やしていきましょう。
押し手プッシュ
【やり方】
- いつもの射形でセット〜アンカリングまで持っていきます。
- 1の状態のまま押し手をあえて少しつまらせます。
- 2の状態からもう一度押し手を押し、元の押し手の位置に戻します。
セット数:2〜3を10回繰り返し
押し手プッシュで注意することは3つ。
- フルドローの状態をキープしながらすること
- 押し手が負けてきたら一度引き直す
- 押し手を押し返すときに押し手を下げるイメージで的に向かって押し返す
アンカーにつけて少し戻す
【やり方】
- いつもの射形でセット〜アンカリングまで持ってきます。
- 1の状態から引き手をアンカーに入る直前のところまで戻します。このとき、セットアップまでは戻さないように注意します。
- 2の状態から再び引き手をアンカーにつけます。
- 2〜3を1回として、7回繰り返します。
セット数:7回1セットとして2〜4セット。
注意点は3つ。
- アンカーから少し戻すときにサイトは的につけたままキープする
- 押し手が負けてきたらもう一度引き直す
- アンカーに入ったら的を狙うのを忘れない
この筋トレは、サイトピンを的につけたまま引いてくる練習にもなるため、ちゃんとできれば上手くなります。
他の弓トレはこちらから。
サイドレイズ
用意するもの:500mlのペットボトル×2 or 1,2kgのダンベル
【やり方】
- 500mlのペットボトル×2もしくは、1,2kgのダンベルを両手に持ちます。
- 手のひらを下にむけたまま、肩の高さまでゆっくり1を持ち上げる。
- 1の状態にゆっくり戻す
- 2〜3を10回繰り返す
セット数:10回1セットとして2セット
サイドレイズの注意点は3つ。
- 肘から持ち上げる意識をすると脇腹に効く(弓を支える部分)
- 持ち上げ親指よりも小指側が高くなるように手首の角度を意識すると、効果的に三角筋を刺激できる
- 腕はピンと伸ばさず、軽く曲げる
肩を上げずに弓を持ち上げる練習
肩から弓を持ち上げてしまう場合は、まずは弓をもたずに肩を下げたまま腕をあげる練習をします。
肩を下げたまま腕をあげる練習①
【やり方】
- 片方の手を押し手の肩におきます。(写真1)
- 肩甲骨を上げないように腕が肩と高さが平行になるまでゆっくりと腕を上げていきます(遠くにあるものを手だけで取ろうとするイメージです)
- 肩を下げたまま腕を上げることができていると、肩にくぼみができています。もし、くぼみがない場合は肩から腕を上げているので2を繰り返します。
肩を下げたまま腕をあげる練習②
①が難しい場合はこちらをやってみましょう。①か②のどちらかで肩を上げずに腕だけをあげる感覚を掴むことができます。
【やり方】
- 片方の手を押し手の肩におきます。(写真1)
- 押し手側の肩を下に下げます。(写真2)
- 2の状態から押し手の肩を押さえたまま、遠くにあるものを取るようにセットアップくらいの高さまで腕を上げます。(写真3)
- 最後に押し手側の肩を元の肩の位置に戻せば、押し手の肩が下がった状態のままで、肩から腕をあげない感覚を掴むことができます。(写真4)
弓を上下させる筋トレ
弓を持つと肩から上げてしまう場合は『弓を上下させる筋トレ』をします。
【筋トレをする3つの理由】
- 肩から弓を上げないとキツイ状態にあるのを解消するため
- 弓を持った状態で肩を上げずに弓を上げられるようにするため
- セットアップのときに弓を肩から持ち上げない練習になるから
【やり方(弓を上げる場合)】
- 押し手側の手で弓を持ち、肩と高さが平行になるところまで弓を上げます。(スタート位置)
- もう片方の手は押し手の肩におき、弓を上にあげます。
- 肩と高さが平行になるところまで下ろします。
- 2〜3を1回とし、10回繰り返します。
上が終わったら、下も行います。
【やり方(弓を下げる場合)】
- 押し手側の手で弓を持ち、肩と高さが平行になるところまで弓を上げます。(スタート位置)
- もう片方の手は押し手の肩におき、弓を下ろします。
- 肩と高さが平行になるところまで弓を上げます。
- 2〜3を1回とし、10回繰り返します。
セット数:上下10回ずつ、左右入れ替えて上下10回ずつ
弓を上下する筋トレで注意することは3つ。
- 弓を持つ側の腕は軽く曲げる。(ピンと張った状態から少し曲げるイメージ)
- スタートの位置から弓を上げるとき、下から弓を上げるときに肩から弓を上げない
- 肩にくぼみをつくる意識をしながら弓を上げると、肩が上がりにくい
押し手の肩の位置を確認する
押し手の肩甲骨が負けてくるときは、押し手の肩がどこにあるのかを動画を撮って確認します。押し手の肩の位置が間違っていると、筋力はあっても肩甲骨が背中によってきて負けます。
動画を撮ると、押し手の肩が次の3つのどれかになります。
- 内側に入りすぎている(弓に近い)
- 背中側にある(後ろにある、負けている)
- 正しい位置
肩が内側に入る、背中側に逃げてしまう場合は、「セットの状態で肩を揃え、後ろで誰かに抑えてもらいながら射つ練習」をします。
ちなみに正しい押し手の位置は、両肩を平行に結んだ状態です。上からみたときに三角形もしくは台形になっていればOKです。
まとめ
押し手が負ける3つの原因と負けないためのコツをお伝えしました。押し手が負ける原因は色々な要素が絡み合っていることもあります。まずは筋力不足で負けてこないように筋トレをして押し手を強化しましょう。
それでは、また次回ブログで!