押し手

【アーチェリー】猿腕アーチャー必見!押し手の腕を返すコツと練習方法を解説

KEROKUMA



こんにちは、ケロクマです。

  • 押し手の腕を返すように言われるけど、どうやって返したらいいかわからない
  • 腕を返そうとすると肩が入ってくる
  • リリースしたら返した腕が戻ってくる
  • 壁に手をついてひたすら腕を返す練習をしているけど全然できない…
  • 腕を返す感覚がよくわからない

など、押し手の腕が上手く返せなくて苦戦していませんか?押し手の腕を返しなさいと言われても、日常生活ではやらない動きだし返す感覚もよくわからないですよね。

そうはいっても猿腕(腕の関節が出ている状態)の人は押し手の腕を返さないと、腕に弦が当たりまくって痛い思いをしながら射つことになります。押し手の腕に弦が当たるから射つのが怖いけど、なんとか射たないと…と弦が腕に当たる怖さと痛みに耐えながら射っていますよね。

私も猿腕アーチャーなので同じ経験があります。押し手の腕を返せといわれ返すと肩が入ってくるし、手首もついてくるし、全然上手くできへん…と日々悩んでいました。さらに、腕に弦が当たるのが嫌すぎて(怖かった)リリースの瞬間に身体が勝手に弦を避けようとして押し手の腕がゆるむスランプにもハマり1年無駄にしてしまいました。

しかし、押し手の腕返しのやり方とコツを知ってからは押し手に悩むことは一切なくなり、ブレない押し手が手に入りました。押し手の腕返しはコツとやり方さえ知れば誰でも簡単にできるようになります。

そこで今回は猿腕アーチャー必見!押し手の腕を返すコツと練習方法』をお伝えします!

【今回の記事を読むメリット】

  • 押し手の腕が弦に当たって怖いという恐怖から解放される
  • 弓のポンドや重さに負けずに弓を支えられる
  • トップ選手のようなブレない押し手になり、点数が安定する



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押し手の腕を返す基準は猿腕かどうか

まず、押し手を返すコツを知る前にあなたが猿腕かそうでないかを知る必要があります。理由は猿腕じゃない場合は必ずしも返さなくてもいいからです。

猿腕とは、肘同士をくっつけたときに肘がくっつく状態、腕の関節が外側に出ている状態の腕のことです。(写真の状態は猿腕です)

猿腕の状態。腕の関節がぴったりくっついていることがわかる。

そのため、猿腕かどうかを確認し押し手の腕を返す必要があるか確認します。猿腕でないのに押し手を無理に返そうとして変なクセがついてしまうと面倒ですからね。

猿腕の確認方法

猿腕の確認は秒で終わります。

【確認方法】

  1. 腕を90度に曲げて顔の前で合わせます。(写真1)
  2. 1の状態から前に腕を伸ばします。(写真2)
  3. 肘の関節がくっついていれば猿腕で、離れていれば猿腕ではありません。

写真1

写真2。猿腕の状態。

確認の結果、猿腕だったら関節をまっすぐにするために腕返しの練習をしましょう。

猿腕じゃなかったら無理に返す必要はありませんが、返した方がメリットは大きいですよ。なので、返せるなら返すことをオススメします。

ケロクマ
ケロクマ

私は猿腕なので押し手を返さないと弦が腕に当たったり、押し手が負けてきます。(写真は少し離れてしまってますが)

補足:猿腕でなくても押し手の腕は返した方がメリットがある

一昔前は猿腕でない人も腕を返すように言われていましたが、今は猿腕でなければ無理に返す必要はありません。腕の関節が出ていないため、腕を返しても返さなくても変わらないからです。

しかし、猿腕でない人も腕を返した方が圧倒的にメリットは多いです。

【腕を返すと得られる3つのメリット】

  • 弓に対して支える力(押し返す力)が強くなる
  • 押し手が安定し、ブレのないトップ選手のような押し手になる
  • 押し手が負けてこなくなる

もし、あなたが猿腕でなくても腕を返せるなら返すことをオススメします。女子選手は腕を返した方がより押し手が安定します。

腕を返さなくても押し手が負けてこず、安定しているなら無理に返す必要はありません。
ケロクマ
ケロクマ

例外として、押し手の筋力不足で弓に対して支える力が弱いと、腕を返しても弓の強さに耐えられずに負けてきます。

猿腕の人が押し手の腕を返すべき3つの理由

猿腕の人が押し手の腕を返すべき理由は3つあります。

  • 外側に出ている関節をまっすぐにするため
  • 弦が腕に当たらないようにするため
  • 弓を関節で支えられるようにするため

外側に出ている関節をまっすぐにするため

猿腕の人は腕の関節が外側にでているため、腕返しをして関節をまっすぐにする必要があります。

関節が外に出たままだと弓を関節で支えることができず、押し手が負けてきやすくなります。一方、関節をまっすぐにすると、弓を関節で支える(骨で支える)ことができ、ブレない押し手になるため押し手が安定します

補足:猿腕の人とそうでない人では腕の骨格に違いがある

猿腕の人とそうでない人は骨格に違いがあります。前提として腕には尺骨しゃっこつ橈骨とうこつという2つの骨があります。

普通の人は手首に対して尺骨しゃっこつ橈骨とうこつがそれぞれまっすぐついています。ところが、猿腕の人は腕の関節である尺骨しゃっこつ橈骨とうこつがクロスした状態になっています。

そのため、腕返しをして関節をまっすぐにしないと弦が腕に当たったり、関節で押し手を支えることができず押し手が負けてきます。
ケロクマ
ケロクマ

猿腕は生まれつきの骨格なので、完全に治すことは難しいです。

弦が腕に当たらないようにするため

腕返しをすると、関節がまっすぐになるため押し手の腕に弦が当たらなくなります。弦が当たるのは弦の通り道に関節があるから。

もし、腕を返さないまま射ち続けると弦が腕に当たって痛い思いをしなくてはなりません。痛い思いをしながら射ちたくないですよね。

弦が腕に当たるとシンプルに痛いし、弓のポンドが高いほど痛みも倍増します。最悪の場合、血が出ます。実際に私の同期にも血が出たり内出血している人もいました。

基本的に弦はまっすぐ返るため、関節が外に出ていない限り腕に当たることはありません。もし、関節が外に出ていないのに腕に弦が当たる場合は他のところに原因があります。

弓を関節で支えられるようにするため

猿腕の人が押し手の腕を返す理由は弓を関節で支えられるようにするため。少し難しい話になりますが、弓は押し手の関節で支えています。

弓を関節で支えられるようになると、押し手の肩が負けてきたり詰まることがなくなります。さらに、余計な力を入れなくても弓を楽に支えられるため、何百本射ったとしても押し手が負けることもありません。

トップ選手の押し手がブレずに安定しているのは、弓を関節で支えられているから。もし、筋肉などで押し手を支えていたら、すぐに押し手が負けてきます。

補足:押し手は押すのではなく、関節で支える

押し手=押すものと思っていませんか?押し手と言われるため押すものだと思ってしまいますよね。しかし、実際は押すのではなく、弓からの力を関節(骨)で支えています。

そして、弓からの力を押し手の関節(骨)で支えるためには、腕返しをして関節をまっすぐにすることが大切。関節がまっすぐになれば肩が負けたりしないため、弓を関節で支えられるようになります。

押し手の肩が負けてくるときは大体肩がつまっているので、もし肩のつまりについて知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。

【アーチェリー】押し手の肩が詰まる5つの原因と解決方法を解説

押し手の肘を返すコツと練習方法

押し手の腕を返すコツと練習方法は3つあります。

  • 壁に手をつけて腕を返す練習
  • 腕が返っている感覚をつかむ練習
  • 自分側に巻き込むイメージで返す

壁に手をつけて腕を返す練習

王道のやり方です。腕を返せるようになるまでひたすらやっていました。

【やり方】
  1. 押し手側の手を肩と同じくらいの高さで手首を下にし、壁に手をつく。
  2. もう片方の手で押し手の肩を押さえる
  3. 手首と肩を動かなさいように、腕の関節(出ているところ)を下に向けるイメージで返す(写真)
  4. 3をひたすら繰り返す。

関節がまっすぐの状態。矢印の方向に腕を返す意識をする。

注意点は、肩から返さないようにすることです。肩から返してしまうと押し手の肩の位置がずれ、肩が負けてきます。

腕が返っている感覚をつかむ練習

1つ目のやり方で上手くいかない時は、腕が返っている状態の感覚をつかむ練習をします。

【やり方】

  1. 押し手側の腕を横に伸ばします。(写真1)
  2. 1の状態から腕を曲げます。(写真2)
  3. 2の状態からゆっくり腕を伸ばします。このとき、腕がピーンと張らないようにします。(写真3)
  4. 腕の関節が下を向き、押し手の腕が返っている状態になります
  5. 4の状態で壁に手をついて自分の体重をかけると、押し手で支える感覚もわかります。

写真1。腕が返っていない状態。

写真2。腕を曲げて手を胸の前まで持ってくる。

写真3。腕が返っている状態。

腕が返っている状態。関節が外に出ることなくまっすぐになっている。

自分側に巻き込むイメージで返す

押し手を返すとき、的に向かって押すように返すのではなく、自分側に巻き込むイメージで返します。

写真の左側のように自分側に巻き込むようにして押し手を返します。自分側に巻き込むようにして返すと腕の関節が下を向きやすくなるため、腕が返しやすくなります。

右側は的に向かって押すようにして押し手を返しています。押すように返すと、手首が回ったり肩が入りやすくなるなど、関節をまっすぐにするのが難しくなります。

腕を返すときに注意することは3つ。

【腕を返すときの注意点】

  • 手首と肩は動かさない。
  • 筋肉で返さない。特に男子は力があるので、筋肉で無理やり返したり固定したりしがちです。
  • 肩から返さない。肩から返すと押し手の肩がなかに入って肩が負けてきます。

押し手の肩が負けるのは、関節で弓を支えられていないとき、押し手の肩から返したりグリップの位置がズレたとき。

ケロクマ
ケロクマ

自分側に巻き込むように腕を返すと肩から押したり、グリップの位置がズレることがないため、押し手の肩が負けてくることはありません。

押し手が負けてこないコツを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

【アーチェリー】押し手が負ける3つの原因と負けないためのコツを解説

ケロクマの押し手の腕返し方法

私も猿腕なので押し手の腕返しをしていました。参考程度に私が意識していたことを書いておきます。

【腕を返すときに意識した3つのこと】

  • 関節のでっぱっている部分をまっすぐにするイメージ
  • 自分側に巻き込むようにして返す
  • 下に関節を巻き込むイメージ。⤵️のイメージ。

※腕を返すタイミングは、セットアップで弓を降ろしてくるとき。

セットアップから弓を降ろすタイミングで腕を返すと、自分側に巻き込みながら返しやすくなります。さらに、同じタイミングで肩をそろえて押し手を決めていたので、弓は的に向かってまっすぐ押し出しながら、押し手の腕は自分側に巻き込んで返すことでバランスが取れていました。

押し手さえ決まってしまえば関節もハマって弓に負けないため、あとはドローイングからフォロースルーまですべて引き手の意識だけでバランスが取れます。

まとめ

今回は『猿腕アーチャー必見!押し手の腕を返すコツと練習方法』についてお話ししました。日常生活で押し手の腕を返す動きはしないので難しく感じますよね。

しかし、今回紹介した方法で腕返しの練習を続けていけばコツをつかみできるようになります。まずは、コツがつかめるまで押し手の腕を返す練習を続けましょう。コツがつかめれば押し手の腕返しはできたも同然です。

それでは、また次回ブログで!




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ABOUT ME
KEROKUMA
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レッスン講師&ブログ管理人
高校でアーチェリーを始め、スポーツ推薦で大学進学。高校生の時、全国強化指定選手Aチーム選出、アンダークラスの日本代表選考会出場等への実績を持つ。大学では部の主力選手として大学王座決定戦に2度出場、個人では全日本室内で9位等の成績を収めた。大学卒業後は紆余曲折を経てCPに転向し、全日本室内で優勝。現在は選手活動を続けながらアーチェリーのレッスン講師や、ブログでアーチェリー技術の発信活動を行っている。
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