【アーチェリー初心者必見】セットの基本とチェックポイントを画像22枚でやさしく解説
こんにちは、ケロクマです。
- アーチェリーの基本射形を知りたい
- 取りかけやグリップなどの基本を知りたい
- 初心者の人に教えるときに何に注意して教えたらいいか知りたい
など、アーチェリーの基本射形や何に気をつければいいのか悩んでいますよね。
前回はスタンスの基本とチェックポイントを解説しました。
セットがちゃんと出来ているかで当たりや射形の良し悪しが大きく変わります。
というのも、セットは射つ(弓を持ち上げる前)の最終確認の段階だから。なので、セットがテキトーな人ほど射形で悩んだり、なかなか上手くいかずに同じところをグルグルしています。
逆にセットが毎回しっかり出来ている人ほどいい射形でしっかり当たっています。初心者の人が今後上手くなるかはセットで決まるといっても過言ではありません。
そこで今回は、「セットの基本とチェックポイント」を初心者の方向けにわかりやすく解説します。
【今回の記事を読むメリット】
- セットの基本とチェックポイントがわかる
- 教えるときに注意するポイントがわかる
- セットが重要な理由がわかる
ぜひ、何度も読み返してアーチェリーの基本であるセットを身につけましょう。
セットは4つの動きからできている
セットとは、弓を持ち上げる前の動作のことです。弓を持ち上げる前の最後の確認ができるタイミングでもあるため、セットがちゃんとできているかで当たりが大きく変わります。
そして、セットは4つの動作を組み合わせてできています。
- 取りかけ
- グリップ
- 胴作り
- 顔向け
この4つの動きが完了して最終確認が終わるとセットが完了します。
4つも動きがあって大変…と思ったかもしれませんが、それぞれの動きに基本とチェックポイントがあるのでご安心を。1つ1つはそこまで難しくありません。ですが、1つ1つ出来ているかで当たりは大きく変わります。
これから紹介する順番(取りかけ→グリップ→胴作り→顔向け)でセットが出来上がります。
取りかけ
取りかけとは、弦に指をかける動作のことです。取りかけは弓を引く方の手でします。また、弓を引く方の手を引き手と言います。
取りかけの基本
取りかけの基本は主に3つ。
- 人差し指、中指、薬指の3本指の第一関節に弦をかける。
- 小指は曲げて、親指は伸ばす。
- 手の甲はまっすぐ平らにする。
取りかけは基本的に3本指(人差し指、中指、薬指)の第一関節に弦を取りかけます。
鉤型(かぎがた)になるように弦を取りかけたら手の甲はまっすぐ平らにします。
小指は曲げて親指は伸ばします。
親指と小指をくっつけて指で3を作る形で取りかけをしている人もいますが、親指と小指をくっつけると、
- 指に力が入りやすくなる
- 親指を下に向けるため、アンカーが不安定になる
- 引き手自体に力が入りやすくなる
といったデメリットがあります。なので、小指は曲げて親指は伸ばす取りかけにしましょう。
チェックポイント
- 取りかけの手の甲はまっすぐ
- 手首に力が入っていないこと
- 弦を各指の第一関節にかけていること
取りかけに力が入ると、手の甲が山型になったり反ったりします。
そして指先に力が入りやすくなり、弓を引いているときに取りかけが滑りやすくなります。手首に力が入っても同じことが起こります。
取りかけは力を入れれば入れるほど滑ってきます。
初心者のうちは弦を握るようにしがちですが、握るほど取りかけが取れやすくなります。まずは第一関節に弦をかけること、手の甲をまっすぐにすることを意識しましょう。
弦を深くかけすぎたり(深がけ)、浅くなりすぎない(浅がけ)ようにも注意。
取りかけは後のリリース(弦を離して射つ動作)だけでなく、弓と触れている部分なので当たりにも影響します。
取りかけについてさらに詳しくはこちら。
グリップ
グリップとは、弓を持つ動作のことです。グリップは弓を持つ方の手でします。また、弓を持つ方の手を押し手と言います。
グリップの基本
グリップの基本は主に3つ。
- 親指と人差し指の付け根をグリップのくぼみ部分に当てる
- 親指は的方向へ向け、他の指は力を入れずにハンドルに添える
- 手の角度は45度でグリップの際に生命線を当てる。
グリップは生命線をグリップの際に添わせ、親指の付け根全体(面)で壁を押すように持ちます。
初心者の人はグリップをガッチリ握りがちですが、グリップは握らず持つだけです。なので、親指は的方向へまっすぐに向けて、残りの4本指は卵を持つようにハンドルに添わせます。
グリップは当たりを左右する大切な部分。ここができているか否かで当たりが大きく変わります。
チェックポイント
- 親指と人差し指の付け根でピボットポイント※を押せていること
- スキマなく押せていること(浮いたりしていない)
- 親指の付け根全体で押せていること(面押し)
- 毎回同じ位置にセットできているか
グリップを押すときに、ピボットポイントを意識しすぎると上から下に押すように力がかかるためグリップの下が浮きやすくなります。
グリップが浮いたりスキマができると、安定性が無くなるため当たりもバラバラになります。
なので、親指の付け根全体で壁を押すように面で押すようにします。すると、スキマなくまっすぐグリップを押すことができ、ピボットポイントも押せます。
グリップは手首が内側に入りすぎると腕に弦が当たったりするので注意しましょう。
グリップについてさらに詳しく知りたい場合はこちら
胴作り(姿勢)
胴作りとは、射つ前の姿勢を確認する動作のことです。スタンスでも立ち方や姿勢を確認したのに、また確認するの?と思ったかもしれません。
スタンスで確認はしていますが、胴作りは取りかけとグリップをして弓を持っている状態。なので、弓を持ったときの姿勢や立ち方の確認と思ってもらえればOK。
ここがちゃんと出来ているかで全然違う射形になります。
胴作りの基本
胴作りの基本は3つ。
- 肩の力を抜き、背骨をまっすぐにして力を入れずに自然に立つ
- 肩、腰、足の向きを同じ向きに揃える
- 上から1本の糸でつるされているイメージでまっすぐ立つ
スタンスと基本はほとんど変わりませんが、アーチェリーで姿勢はめちゃくちゃ重要です。
弓を持っているときとそうでないときでは変わります。射つ前に確認しておきましょう。
チェックポイント
- 肩や腰が的側に開いていないか
- 身体が的側に突っ込んだり、引き手側に倒れていないか
- 背中が反ったりしていないか
腰や肩は開きがちなので、胴作りでスタンスと同じ向きになっているか再確認します。もし、開いたまま次の動作に進むと肩の位置などが崩れてしまい、正しい射形で射つことができません。
他にも後ろから見たときに胸を張っていたり、背中が反っていないかチェックします。もし、その状態で立っていれば重心が上がっています。
重心が上がっていると、押し手の肩が詰まりやすくなったり、のちのセットアップ(弓を上げる動作)で肩から弓をあげてしまいます。
顔向け
顔向けとは、的に顔を向ける動作のことです。
顔向けの基本
顔向けの基本は3つ。
- 頭の中心を軸にして自然に的に顔を向ける
- 両目の高さを平行にする(顔が傾いたり、上を向いたりしないよう注意)
- 首筋が張らないように注意する
現時点では、顔向けの細かい角度などは考えなくて大丈夫です。
首筋が張っていると横を向きすぎているので、少し正面に戻しましょう。
チェックポイント
- 頭を中心して自然に的に顔向けできていること
- 両目の高さが平行であること
- 首筋が張るくらい的に顔向けしていないこと
顔向けは固定するより自然に的に向けるだけです。首などに力が入ると頭に力が入って身体にも余計な力が入りやすくなります。
目の高さも変わらないように注意します。目の高さが変わると狙い方やサイトピンの見方などが変わり、狙いがズレます。
セットの最終確認
取りかけ、グリップ、胴作り、顔向けの4つが完了したら射つ前の最終確認をします。最終確認がテキトーになっていると後の動きは上手くいきません。
肩が上がったり、取りかけが滑ってきたりします。トップ選手もセットで最後の確認してから弓を持ち上げています。
的に対して弓をセットする
弓を的に対してまっすぐ、もしくは少し体の右斜め前に持ってきます。このとき、引き手の肩が的側に引っ張られないように少し弓を引きます。
もし、プレドローをしていないと
- 引き手の肩が的側に引っ張られる
- 肩の位置が崩れやすくなる
- 引く距離が長くなって楽に弓を引けない
といったデメリットがあります。
取りかけ〜引き手のヒジまでまっすぐにする
セットしたら、取りかけから引き手のヒジまでまっすぐにします。イメージは取りかけから引き手のヒジが1本の棒のような感じ。
取りかけの手首が丸まったり反ったりしないように注意しましょう。ここで取りかけの手首が曲がっていると、取りかけに力が入りやすくなります。
両肩の肩甲骨を下げる
セットしたときに両肩の肩甲骨を下げます。
引き手はプレドローをしていないと引き手の肩が的側へ引っ張られて肩(肩甲骨)が上がりやすくなります。あわせて押し手の肩甲骨も下げる意識をします。
もし、何もしないと弓を持ち上げたときに肩が上がりやすくなります。
肩が上がったままセットアップすると、
- 重心が上がる
- 背中(肩甲骨)を使って引けない
- 押し手の肩が上がったり詰まってくる
といったデメリットしかありません。
セットで両肩の肩甲骨を下げていないとセットアップ後に下げることはできません。
肩や腰が的側に開かずまっすぐになっていること
セットの最終段階は引き手の肩が押し手側に引っ張られたりして肩や腰が開きやすくなっています。なので、引き手の肩が開かないようにプレドローをして腰もまっすぐにします。
腰がまっすぐか、開いているかはズボンの縫い目やベルトのバックルで確認できますよ。縫い目やバックルが正面を向いていればOK。
最後に
今回は初心者向けにセットの基本とチェックポイントを解説しました。スタンスに比べてやることが一気に増えましたが1つ1つやっていけば大丈夫ですよ。
セットは弓を持ち上げる前の最終確認。ここで取りかけやグリップなどが出来ているかを確認しておかないと後から修正できません。
さらに、セットで出来ていないと後々の射形が上手くいきません。それくらいセットは重要な動作です。まずは1つ1つ基本を確認しながらやっていきましょう。
それでは、次回ブログで!
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